弥生文化博物館
会場風景
プロローグ(いきさつ)
この小さな試みの準備は、100人展のはじまる2ヶ月以上前からスタートしました。
先ずは、この100人展を取り仕切る佐竹ガラスの社長さんに直談判です。
「コレクターさんの個人所蔵の作品を展示させてもらうってこと考えているんですけど、どうでしょう?」
「おもしろいやん」
そんなかんじで、快諾いただきました。
次は私の作品をかわいがってくださってる方達にお願いです。
通りゃんせと、弘法さん、いつもの出没場所で、お客様にお持ちの礒野作品を貸していただけませんか?の問いかけてみました。
そして、ご協力のお申し出があった中から、関西圏の方にお願いして作品を貸していただくことになりました。
ある人は、自分用にお仕立てしたネックレスのシリーズをお持ちになり、ある人はレア物ばかりを選んで持ってきてくださいました。
その中から、特に制作点数の少ない「鯨頭石」のバリエーションに重点をおいて、弥生文化博物館で二ヶ月強の間 展示となりました。
礒野作品展示ブース
さて実は、この展示が終わったあとにつづきがあります。
ご協力してくださった皆様に、礒野の企画にのってくださったことへの記念と感謝をこめて、その人にあわせたお礼の玉をプレゼントするというマル秘企画を遂行しました。
これから紹介するこれらの玉は店頭には出ませんが、いつもとちょっと違ったその玉の数々と玉に付随するお話をこの場でぜひお楽しみください。
山間の小さな村では、こんな風に鯨のお話は伝わったのでした。
「海にはな、大きな大きな魚がいるんど」
「どんぐらい大きいんじゃ?」
「あん山のようじゃ」
「大きすぎての、姿形がようわからんのじゃ」
「その大きなずうたいでの、食べるのはちっこいエビなんだと。」
「ほぇ〜、不思議なことよの〜」
この玉は茫洋としたシルエットのくじらを二頭配したもので(生で見てもよくわからないです)柿渋や藍やステッチの面白いテキスタイルをたびたび見せてくださるその方ならではのイメージで考えてみました。
狩りの途中で きれいな花をみあげて
ずーっと みとれる ヤモリちゃん
お腹はすいても 心はまんぷく
今日もほっこり ヤモリちゃん
この玉は、きれいなものに目がない方へ。とてもヤモリが好きだというお話を伺ってすぐだったので、こういうキャラクターを考えました。
皆様、ありがとうございました。
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