気配がしたから振り返ってみれば、固く丸くなった何かが、落ち葉の中にごろんといました。 ねえ、それは石のふり?ずっとじいっと待っていたら、ずっとずっと見つめていたら、身体をほどいてごそごそと、あたりを窺い歩き出す? そして私はそれを待たずにその場を去りました。
(2012年3月)
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