とんぼ玉作家 礒野昭子(いそのあきこ)のホームページ

ダンゴムシと私の小さなおはなし

ある日私は大きなダンゴムシと出逢いました。
家の裏の植木鉢をどかしていたときのことです。
こんなに大きなダンゴムシははじめてで、その黒いつぶらな目におもわず「こんにちは」と声をかけてしまいました。
「声をかけてくれてありがとう」
ダンゴムシはくるっとまるまると、ピンポン球大の水晶玉になりました。
中を覗き込むと、モゾゾが2匹、水の溜まりのふちにいるのが見えました。
その小さな水の溜まりの中にはさらに小さな世界があって、それを2匹は熱心にみつめているのだそうです。
その日からダンゴムシと私はいい友達になり、時々中の世界を見せてもらっています。

(2021年 10月)