とんぼ玉作家　礒野昭子（いそのあきこ）のホームページ

わたしは夕日の砂浜に立っている
どうだい？きれいな景色じゃないか？
かがやく水面、雲たなびき光る空
おい君？おい君？それだけじゃないよ
覗いてごらん？海面の下を？
泳ぐサカナ、這いずるブンブク、そしてたくさんの貝たちの暮らしが見える
覗いてごらん？あの雲と空の向こうを？
漆黒の宇宙に浮かぶ星たちが見える

海に望む見晴らしのいいところに立って景色を見るとき、まずは素直にその美しい景色を楽しみます。
そのあとつづいてする遊びがあります。
見えない海面の下を想像するのです。
山を見る時は、見えない樹々の下のたぬきやムササビのこと、幾万と棲んでいる虫たちのことをあたまにうかべて想像して見ます。

【流流（りゅうりゅう）】はいつも私たちに「ちょっと覗いてみろ」と言うのです。
傍らを流れる水の中、海の中、樹の洞の中、石の裏。
そして彼自身の中。
でも覗けない時には私のする遊びのように、そこにあるものを想像して感じれば世界はますます楽しいと思うのです。