茶色の落ち葉の上に、小さな水の塊があったよ
水の塊は蛸のような姿
拾い上げたらぎゅっとにぎって
にぎったら手の中は小さな海になる
身体のまわりをすり抜けるようにたくさんのサカナが群れをなして泳いでいく。
ニンゲンは水中でどんくさいから、サカナたちは弱い立場のニンゲンに鷹揚。
岩陰のクモヒトデが探るように伸ばした奇妙な足先は、私の指にふれて優しく戸惑う。
そっと触れたケヤリムシのふわふわのブラシが、シュン!と音をたてるように引っ込む。
小さな海の中に詰め込まれた光景の根っこにあるのはぷくぷくキラキラしたしあわせ。
(2025年 3月)