とんぼ玉作家 礒野昭子(いそのあきこ)のホームページ

web版「いそのん劇場スペシャル展」その20

ここで少しクモヒトデのおはなし

クモヒトデってこんな感じのヒトデです。
昼間はほとんど海底の岩や石の裏側に隠れています。
ニョロニョロクネクネして見えるので、ぬるぬるしているように思えますが、意外なことに、触ってみるとその皮膚は硬くてぬるぬるもペタペタもしていません。

どちらかというとちいさな部品の鎧で覆われたかっこいいメカみたいな印象です。

このクモヒトデ、いそのんは以前から大好きでした。

好きなところはたくさんあるのですが、 そのひとつをあげると、このクモヒトデ、海中で早く沈みたい時などは、こんな姿で降下するんです。

かっこいいんです。

では、いそのんがさらにクモヒトデさんが好きになった時のおはなし

ある大潮の夜、海の水が向こうの方まで引いて、岩礁が顔を出しているとき

いそのんは海辺におりました。

そういう晩には、あちこちに取り残された海水が、岩や珊瑚の間で小さな水たまりになって、そこではたくさんの生き物たちと出会えるのです。

変身の天才タコさんや、つぶらな瞳の巻貝たち、かわいいウミウシ、それぞれに面白い行動をするエビやカニ、どっちが頭か一瞬誤解してしまうゴカイ。
それに磯巾着に砂巾着やブラックライトで光る珊瑚たち。

さんざん遊んでいるうちに潮はだんだん満ち始めます。
いままで空中にあった岩礁の表面に水が流れはじめるころ、あちこちで黒いにょろにょろの腕が出て来て、右に左にうごきはじめます。

そして気がつけばたくさんの腕がここでもそこでも踊っていてそれはもう壮観。
(ここ、素敵すぎて絵にはできません。)

クモヒトデたちが魅せてくれるその海辺のダンスは、満ちてきた潮に乗って茶色の泡というかアクというか汚く見えるものが打ち寄せるのを、その腕でかきあつめて食べている行動なのだそうです。

ひとしきり踊りが続くと、みるみるまに、その汚れのようなものは無くなっていき、満腹したクモヒトデから順番に再び岩の下に帰っていくのです。

ほら、クモヒトデさんって素敵でしょう?

明日はそのクモヒトデさんがかわいい
オーブ03【ウミノモト(蛸のような、)】をお見せします。

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