とんぼ玉作家 礒野昭子(いそのあきこ)のホームページ

ごろりん10本足

このガラスの塊は、外形が奇妙ないきもの。
表面に散った水玉模様の奥にピントをあわせて覗き込んでみると、植物の根がからまりあい、水滴のような気泡があちらこちらで光り、のびのびと咲く花や芽吹いた双葉、そこに「モゾゾ」と名付けた虫もこっそりいたり。
そして、加えてまるで謎かけをするように入っているのが、「歯車」
ここで登場する「歯車」は物事のつながりとか上手く機能する仕組みとかを表すモチーフ。

「ハッ」と、ことあるごとに感動させられるのが自然の仕組みのみごとさ。
その感動を、ぎゅっぎゅっと濃縮して、それをちっちゃい生き物にして、傍らに置きたい。
そして、その子をながめていると、またそこから際限なくおはなしが生まれてくる、そんな子を生み出したい。
そんな思いでできた作品です。
自分にまとわりつく不思議な生き物として、「そばにいてくれたらいいなあ」と思う作品です。

Copyright (C) Akiko Isono 2004