山で鹿やカモシカにぱったりと出くわす。
こずえを見上げておもいもかけず、リスやムササビと目があう。
ヒトとして生まれて、ヒトとしての人生の途中で、他の生き物の暮らしと接触する、そんな瞬間があります。
その体験は、わきあがる相手に対する敬意といっしょになって、どぉん!と心に残っちゃう感動になる。
そんな遭遇の瞬間の喜びが、これからも私たちにたくさんありますように。
この作品のオオサンショウウオは同時に河岸の崖や河原の石のイメージでもあります。
そして背中には豊かな水をつくる山林の、ねじくれた樹々やツタをまといつかせています。
透明部分の水中には、元気に泳ぐサカナたちや川床の石ころ、なにかわからないけれど、 自然界のあちこちでみかけるぶつぶつやぐるぐるが隠れています。
Copyright (C) Akiko Isono 2004