カンブリア紀やそれにつづくオルドビス紀などに栄え、今は絶滅している生き物である三葉虫の化石がモチーフです。
いにしえの三葉虫が多種多様だったように、扁平なの、まるっこいの、トゲのあるの、ブツブツがあるの、といろんな種類をつくってみています。
くるっと丸まったりパクッと二つ折れになっているフォルムは、まるむしとおなじく柔らかいお腹を守る防御態勢だったようです。
透明な部分は、石化した洞とみなして、蜂の巣をはじめいろいろのモチーフを仕込んでいます。紐通しの穴を利用して内側から光を当てると、洞の中は古生代の世界のをイメージしたものに見えるようにつくりました。
この作品は見た目だけでなく触った時にざらざらやつるつるやぼこぼこも楽しんでもらいたいと思っています。
恐竜の時代よりずっとずっと昔、浅い海や深い海の至る所に沢山の種類が存在したという三葉虫。
この奇妙な姿の子は、そんな三葉虫のくるっと丸まった防御態勢の化石をかたどったものです。
手触りも楽しみの一つであるこの作品には、岩穴をイメージした透明な部分があり、そこを覗くと蜂の巣やヒドラのようなものが、ごちゃごちゃと謎の世界を形成しています。
Copyright (C) Akiko Isono 2004