メイキング【虫草ぶくろ】 前編

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今日は【虫草くん】のガラスでない部分、【虫草ぶくろ】のメイキングです。
こんなふうに、愛情と手をかけて、しっかり作ってあります。

【虫草ぶくろ】とはなんぞや?という方は
【虫草くん】掘り出し編・・・http://www.iso.cx/kero/0652 をご覧ください
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まず、用意したのはこちらの繊維
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写真左は綿の実とそれを紡いだもの、右は羊毛

この数種の繊維を使って虫草の宿主のまわりのついた土と菌糸の塊のイメージの糸をつくります。
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手元を拡大すると・・・こんなかんじ
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ぶんぶん、紡いでます。

糸ができあがったら、かぎ針で編んでいきます。
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白と焦げ茶ですが、トラロープといっしょで、目がちらちらして編みにくいです。
でも頑張る!

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段ごとに編み目の数を増やしたり減らしたり、途中で色も変えて

これで編み上がり。
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手前側は黒っぽい羊毛と白いコットンで撚りをかけた糸。
コットンの白の部分はからまる菌糸を、くろっぽい羊毛は土くれのイメージを表しています。。
奥は茶色寄りの羊毛で紡いだ糸、これも山の土のイメージです。
いい感じの素朴さで表現できたかと・・・

だけどこれでは袋でない?
どこに玉を入れるんだ?と?

それではどうぞご覧あれ!
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次に用意したのは少し厚い目の革
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これをこの為に考えた部品の形に切り出して、穴をあけます。
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いそのんの大発明!特許なし。

これに、銅線をセットして
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袋の中の1センチほどの穴から、二重になった袋の内部にしこみます。
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完成後この革の部品は、袋の外からも中からも見えません。

つづいて袋の外側に革の取っ手部品をつけます
この革はやわらかいめのしなやかなもの。
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内部に仕込んだ、革パーツの穴に正確にとめつけます。
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玉を取り付ける鹿革紐もセットします

これで子実体の軸も、紐をつける取っ手も丈夫に付きました。
これなら多少ぐにぐにしてもひっかけても大丈夫。

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メイキング【虫草ぶくろ】後編・・・http://www.iso.cx/kero/0659(4月13日更新)
につづきます。
2022/04/11 11:02 Update

メイキング【虫草ぶくろ】 予告編

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先月デビューした礒野の新作
【虫草くん】
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この作品はガラスの宿主部分と、掘り出した時のイメージの連れ歩き袋が一体になった作品でした。

今回はその【虫草ぶくろ】のメイキングをご紹介。
製作の現場を楽しんでもらえればと思います。

メイキング【虫草ぶくろ】前編・・・http://www.iso.cx/kero/0658(4月11日更新)
メイキング【虫草ぶくろ】後編・・・http://www.iso.cx/kero/0659(4月13日更新)

いそのんの写真と文章でしっかりしたつくりと、自然からいただいた材料でできていることを実感してくださいませ。

では、連載をお楽しみに〜

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【虫草ぶくろ】とはなんぞや?という方は
【虫草くん】掘り出し編・・・http://www.iso.cx/kero/0652 をご覧ください
2022/04/09 19:40 Update

梱包材のおはなし

今日はいそのんちの梱包へのこだわりのおはなしです。

礒野からもしくはスタヂオiでの梱包材は、可能な限りリユース資材を使っています。

自分のところにやってくる紙ものの、きれいでないところは外して、リサイクルに持って行くか燃料にします。
プラものの、使えないところはゴミとして出します。

でも使えるところはできるだけ何度も使ってやります。
みなさまへお送りする作品やグッズの梱包も、そういう資材をできるだけ利用しています。

動機は単純なことなのです。
まず、

工夫するのは楽しい!
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これは中生代の夢をみれる、アンモ時計の梱包。
発送の厚みの規格をクリアして、かつ強度をもたせる工夫です。

それから、2つ目に
紙の為に自然の森が減るのは楽しくない!

以前、【ごろりん10本足】の企画でインドネシアを旅していた時、紙のために植えられた木々の土地を見たことがあるのです。
ほんとは、いろんな木や草が生えていて、キノコやカビがあってヤスデや蜘蛛やブンブンや小さなサルやネズミやクマや多様な生き物が住むジャングルだった複雑で楽しい場所が、2種類、3種類の同じ大きさの木だけのすっきりと単純でつまらない土地になっちゃってる。
私達の使う紙が足らなくなったら、またそんなところが増える。
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これは段ボール箱のきれいなところを切り貼りしたもの。
「礒野昭子図録2021」の発送用の梱包です。
いろんな資材を使うので、ひとつひとつ違います。

そして3つ目には
海岸を歩いていて、流れ着いたプラごみを見るのが嫌。

そんなわけで、礒野からの梱包材にはリユース資材がたくさん含まれています。
開けた時に「サラピンでなくて、なんか嫌だ!」と感じる方もおられるかもしれませんが、生き物好きのみなさまには、きっと賛同していただけるはず!

どうぞ、ご理解くださいませ。

ちなみに
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最近は詰め物も、いただきものの新聞を使うことが増えています。
届きましたら、しわを伸ばし、あらためてリサイクルしてくださるといいなあと思っています。

今日は礒野のこだわり、梱包材のおはなしでした。
2022/04/08 19:26 Update

5匹の行き先が決まりました。

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【おはよう】の2匹と【虫草くん】の3匹の行き先が決まりました。
みなさまどうもありがとうございました。

水色の【おはよう】のステガちゃんは、もう新しいお母さんのもとに到着して舐めるようにかわいがられているようです。

スミレ色の【おはよう】のステガちゃんは、いっぱい連れ歩けるように連れ歩き袋をあつらえることになり、まだ礒野のもとでかわいがられております。

3匹の【虫草くん】たちは、週明けに出立の予定です。
今回当選のみなさま、もう少しお待ちくださいませ。

さて、このたび抽選で販売させていただいた【虫草くん】ですが、もう少しつづきます。
虫草好きさん、生き物の不思議好きさん、礒野の【虫草くん】をいいなあ〜と思ってくださる方々、続けてどうぞおつきあいください。
あなたの為の【虫草くん】はこの先に誕生するかもしれません。
2022/03/25 21:19 Update

【おはよう】2022

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【おはよう】と卵を中から割って、外の世界を覗いたばっかりのステガちゃん。

ステガちゃんのご先祖はデボン紀に浅い海から陸にあがってきたイクチオステガやアカントステガの仲間。
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それが生きる場所や生き方を探して進化を続け、当時のでっぷりした身体や、頭のてっぺん寄りについた目はそのままながら、今や空も飛べる小さな生き物になりました。

ご先祖さまのように、浅い海に生活していたころは、水中に柔らかい卵で生まれたかもしれませんが、ステガちゃんの今の生活の舞台は陸と空。
海中のご先祖さまには全然必要なかった硬い殻の卵から、コツコツぱりぱりとその殻を中から割って生まれてきます。

鳥のヒナは卵から出たときに最初に出逢った生き物を親と思ってなつく、という話があります。
ステガちゃんは鳥ではありませんけど、生まれてきたばかりのステガちゃん、じっと目をあわすことで、かけがえの無い関係が築けそうな気がします。


さて、ステガちゃんの身体の色のおはなしです。
空を飛ぶようになったステガちゃん。
保護色をまとっていて、とてもみつかりにくいのです。
空を飛ぶことの多いことから空のような水色が基本。
時には、桜の中にまぎれる桜色の子もいます。

きまぐれで生み出したちょっと濃いスミレ色の子、
この子が夜空を舞っていると、きっとみつけることができません。
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この子には背中にちっちゃな翼があるのが見えてます

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この水色の個体は、卵のフォルムが下ぶくれにまるっこいです。
そして嬉しい事に、平らなところでは傾きながら、自立させることもできます。
(ちょっとした窪みがあるとしっかり安定します)

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「おはよー」「はじめましてー」
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「おはよー」「はじめましてー」

ヒビのいっぱい入った卵の殻で見えない内部にも、一応身体は詰まっていて、個体によりますが上手く光を入れてやるとほんのり中の色が透けてみえることがあります。
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水色の子
体重38g:身長33mm:横幅28mm:奥行き28mm
佐竹ナマリガラス
isoのサイン入り
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スミレ色の子
体重49g:身長37mm:横幅28mm:奥行き30mm
佐竹ナマリガラス
isoのサイン入り
2022/04/08 19:51 Update
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