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2023年9月の日記

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2018年制作の【おでぶのステがちゃん(生まれたて)】

今月のグラス2Hオークションにはコレクターさんから【おはよう】と【おでぶのステガちゃん(生まれたて)】が出品されています。
ここでは【おでぶのステガちゃん(生まれたて)】をご紹介します。
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【おでぶのステガちゃん(生まれたて)】
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2018年の6月、弘法さんに連れて行く前に撮影したものです。

これは殻を破って生まれてきたステガちゃん(設定はデボン紀ごろに陸へあがってきた両生類)が、大好きなお花を抱きかかえているところです。
身体に卵のかけらをつけたままなのは、この子がおっちょこちょいなのか、あわてんぼうなのか、それとも食いしん坊だからなのか。
ステガちゃん、きれいに殻を脱ぐよりさきに、蜜も花もおいしそうなお花をみつけてがまんできなかったのかもしれません。

このステガちゃんのシリーズは、進化について考えるというのがメインテーマですが、
この【生まれたて】や【おはよう】は番外編。
こむずかしいことは無しで、身の回りにこんな子がうろうろしていたらいいなあと思うのです。

出かけるときは、身につけたり、ポケットに入れたりして連れ歩くのも楽しい作品です。
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グラス2Hオークションは22日(金)
前日の深夜0時を過ぎたらスタートします。
このオークションは終了しました

参加するも良し、見学するも良し、それぞれのやり方で楽しんでいただければと思います。

グラス2Hオークション・・・https://2h.wcs.jp

2023/10/16 11:45 Update

2013年?制作の【おはよう】

今月のグラス2Hオークションにはコレクターさんから【おはよう】と【おでぶのステガちゃん(生まれたて)】が出品されています。
ここでは【おはよう】をご紹介します。
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【おはよう】
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残念ながら、制作当時に撮った写真がなかったのでお絵描きの挿絵でご紹介です。

我が家には、ヤモリの卵があちこちにあります。
でもまだ一度も孵化の瞬間にであったことがありません。
赤ちゃんが卵の中で少しつづ大きくなって、ある日卵の殻を割って出てくる。
その瞬間は絶対にかわいい。
気がつくのは、どんなに早くても卵から出てポトっと落ちてきたとき。
憧れるのは卵の殻から顔を出した瞬間に出会うこと。

この【おはよう】という作品は、そんな憧れの瞬間を形にしようと創ったもの。
生まれてくる赤ちゃんは代表作のひとつである【進化のシリーズ】のステガちゃん。

今回2hに出ている個体については、間違いなく私の制作なのですが、なかなか制作年がはっきりしませんでした。
結論としてはオーナーさんの記憶と記録と礒野の記憶と記録を重ねて推察するに2015年より前、おそらく2013年の作だと思われます。
もしかしたら2014年か2015年初頭かもしれません。

連れ歩き袋の「繭」は手紡ぎで羊毛から制作したもの。
紐は京都の江戸打ち細手の絹組紐です。
黒い方の袋は着物地を使ってあみあみコリツさんが作ってくれているもので、こちらも作品を収納したり、座布団がわりに作品をかざるのにつかったり、いろいろつかえるすぐれものです。

余談ですが、この【おはよう】をきっかけに、後日【卵】【生まれる】【生まれたて】を制作して【桜の花まで飛べました!】までのステガちゃんの一生が作品になっています。

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グラス2Hオークションは22日(金)
前日の深夜0時を過ぎたらスタートします。
このオークションは終了しました

参加するも良し、見学するも良し、それぞれのやり方で楽しんでいただければと思います。

グラス2Hオークション・・・https://2h.wcs.jp

2023/10/16 11:46 Update

【ウミノモト】の生き物たち

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【ウミノモト】は小型のクジラ、ハナゴンドウの形をした海の塊です。

海は命のスープ、命のるつぼ。
この海の塊にもたくさんのいきものがいます。

水面近くを泳ぐ魚の群れは、ハタンポという魚からヒントを得たもの。
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ハタンポたちの群れには岸に近い、でも外海の新鮮な水が打ち寄せる岩礁のかげで出会います。
近づくと、群れは2つ3つに割れて、また合流してと、遠くに逃げることもなく共にすごしてくれます。
私が出会う昼間は群れて過ごす彼らですが、夜になるとそれぞれに動物プランクトンを食べにでかけるのだそうです。

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何層にも重なった骨格を見せているのはサンゴの仲間。
そしてポリプを咲かせているのは、サンゴの仲間やイソギンチャクの仲間。
どちらも体内にいる褐虫藻と共生していて、光をご飯にしています。

こちらはスナギンチャクの仲間
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尻尾の近くにあって、光を通すときれいです。
これもまた褐虫藻と共生しているらしいです。
私が目にするいきものは光の届くところのものなので、光をご飯にしていることが多いようです。
かなりきつい毒があるらしいのですが、私はまだやられたことはありません。

光をご飯にしているのは、チャツボボヤもしかりです。
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腹面の海底にいるのはチャツボボヤをヒントにしたホヤの仲間

ホヤの多くはプランクトンやデトリタスを食べて生きています。
でも、チャツボボヤは緑藻と共生していて、光合成でできたエネルギーも生きるために使っています。
だから浅いとこに棲んでいて、体は緑色。

そのそばにいるのはクモヒトデ。
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クモヒトデはデトリタスを食べます。
(注:デトリタスとは?生物の死骸や排泄物が分解されてチリになったものです。)
水面のデトリタスを毛の生えたような腕でつかまえて食べる海のお掃除屋さんです。
この【ウミノモト】には、まるまる1匹のクモヒトデと別に、珊瑚の間から2本の腕が水中をさぐるように出ています。
珊瑚や岩の下にまだまだ何匹ものクモヒトデがきっと隠れている。
2本の腕がまだ隠れているクモヒトデがいるのをほのめかしています。

海面に見える白い泡は、波が割れたあとにできるもの。
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この中にもたくさんのデトリタスがまざっていて、みんなのご飯になったりします。

イソギンチャクやサンゴが着床している海底に白っぽいところが多いのは石灰藻のしわざ。
石灰藻のたくさんあるところには、ほかの生き物もたくさん棲んでいたりします。
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この海の中には、海底にひっついて生きるもの、水中をおよぐもの、ただようものがいます。
そして、ただようものをかきあつめるもの、追いかけてつかまえるもの、光合成するもの、がいます。
【ウミノモト】をまじまじとみつめても、棲んでいるすべてのものの正体をわかることはできませんし、全部を見てとることすらできないかもしれません。
その感覚は実際の海で私が経験するものと同じ。
感じる気持ちよさは自分が海中で感じる気持ちよさそのものです。
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2023/10/18 22:45 Update

予告!依代となるだいじな【ウミノモト】は・・

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先日、いそのん劇場で発表した【ウミノモト】
正確には海の素になるエネルギーの依代です。
でも、ほんっとに海の命のスープを感じさせるので、作品名も【ウミノモト】にしています。

さて、皆さまはカエル星人の活躍するスタヂオiの方も見てくださってるでしょうか?
スタヂオiはちょくちょく話の進みがデンデンムシのように遅かったり、はやぶさのように急に展開してしまったりするのは礒野の制作状況とほぼ並行してストーリーが流れているからなのです。

以上前置きです。



そのスタヂオiでおなじみの長老、地球の海とカシパン星と【ウミノモト】そのもののの運命の鍵を握る人物に今後のことを聞いてみました。

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「カシパン星と地球の海はきっとまもることになるのお。
しかしながら、そのために【ウミノモト】そのものをカシパン星人に渡さなくても良いんじゃ。
預かった【ウミノモト】はだいじな役目をはたしたら、生みの親のいそのんの手にもどすことになるじゃろう。
そのあとはいそのんをとおし、だれか地球人にゆだねるのがよかろう。」

役割を終えた【ウミノモト】はだれのところに行くのでしょう?

長年のお付き合いのコレクターさん?
弘法さんや2Hの常連さん?
このサイトの熱心な読者さん?
まだ一度も礒野の作品を手にしたことのないはじめての方?
それとも、パンダ屋で実物を見ちゃった方々のだれか?

発表です!
【ウミノモト】
今月22日に開催されるグラス2hオークションに、出品します。
みなさまどうぞよろしくお願いします。
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このオークションは終了しました
2023/10/16 11:47 Update

いそのん劇場【ウミノモト】

今月10日にやまのパンダ屋で開催された毎月一日だけの礒野お手製の展覧会「いそのん劇場」の様子をご紹介します。
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【ウミノモト】

スカシカシパンの形をした宇宙船が地球にあらわれてから、しばらくの時がたちました。
今頃、スカシカシパン星人は地球のどこを飛んでいるのでしょうか?
海のエネルギーは、スカシカシパン星人に狙われて、いまだ無事でいるのでしょうか?

私の創る【ウミノモト】をカエル星の長老がどんなふうに役立てて地球とスカシカシパン星を救おうとしているのでしょう?
私にはぜんぜん見当がつきません。
でもカエル星の長老さまのこと、きっとなんとかしてくださるでしょう。
あとは私の出来次第。


今年5月に完成していた【ウミノモト】は目的に叶わなかったもののなかなかかわいいヤツでした。
それから4ヶ月の時間をもらって、誕生したのが今日いそのん劇場でお見せする【ウミノモト】
これがなかなかすごい子で。

インスピレーションの源になったのは、珊瑚やイソギンチャク、チャツボボヤ、
ケヤリムシ、ハタンボの群れ、スナギンチャク、デトリタスを食べるクモヒトデなど。
そんな海の世界の生きるものがギュッとつまった「命のスープ」はハナゴンドウクジラの姿。

今日、生で実物を見ていただける皆さまにはしっかり目利きしていただきたい。
階上の会場ではゆっくり見ていただけるよう【ウミノモト】の前に椅子をご用意しました。
5月の【ウミノモト】も片隅に展示しています。
どちらも置いてあるのを見るだけでなく、手にとってしっかりごらんになってください。
やっと完成したこれぞ自信作、このいそのん劇場でじっくり味わってくださいませ。

2023年9月 礒野昭子

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会場風景と【ウミノモト】
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2023/09/11 21:14 Update
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