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2023年10月の日記

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【菌糸の森のコウイカさん】

礒野の代表作品のひとつ【菌糸の森のコウイカさん】が誕生しました。
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【菌糸の森のコウイカさん】(61g)

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「はじめまして」コウイカさんからご挨拶です。

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このコウイカさんは揃えた足先を少しもちあげています。
そのしぐさが表すのは何気に好奇心旺盛だということ。

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コウイカさんというのは独特の眠そうな目をもっています。
この不思議な目であっちもこっちも見ているらしいです。
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水中でコウイカさんに出会う時は、いつも単独行動。
水中で同じところにとどまっている時も、エンペラとよばれるヒレは流れるようにぴらぴら動いて少し離れた私には見えなかったりします。
なので、私の目に映るコウイカさんはロケットのような筒状の姿。

海で出会うコウイカさんは不思議でチャーミングで賢そうな生き物です。
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【菌糸の森のコウイカさん】の身体の中は菌類の世界が広がっています。
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生き物の中で小さな生き物が暮らしていることがよくあります。
私たちの中でもたくさんの生き物が暮らしています。
彼らにとって、私の身体は乗り物だったり宇宙だったり世界だったり。

私が生きていることは、たくさんの命の幸せをはぐくんでいるということ。
大家さんとして、そのことに思いをはせると、なんだかほこらしく、ほっこりした気持ちになれます。
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このコウイカさんの体内は菌類の世界です。
この菌類にとって、コウイカさんは宇宙船であったり世界であったり。
そしてコウイカさんが棲むこの世界の生態系も、ひとつの生き物みたいなものかもしれません。
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粘菌の子実体です

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粘菌の子実体と背景に蟲の体節が見えます。

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蟲に寄生したキノコの子実体です。
ここから胞子をまきます。

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蟲から生えている子実体の根本には菌糸がはりめぐらされています。
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この【菌糸の森のコウイカさん】は10月21日のグラス2hオークションに出品します。
このオークションは終了しています
グラス2hオークション・・・https://2h.wcs.jp
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さて、このコウイカさんには、礒野のお気に入り仕様のおまけがついています。
それについては次の記事でご紹介です。
2023/11/19 15:21 Update

【菌糸の森のコウイカさん】の連れ歩き袋

先日、自分のイカさんを連れ歩くのに良い形状の連れ歩き袋を思いつきまして、早速糸を紡ぎ、革を切り、袋をつくり、愛用しています。
それからほぼ毎日イカさんを連れ歩いていますが、やっぱりこの作品は良い!
そして、頭の中がコウイカさんモードに・・・。

といういきさつで誕生した【菌糸の森のコウイカさん】
もちろんこの子にぴったりあわせて、私と同じ仕様の連れ歩き袋もつくりました。
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首にかけるときには、こういう姿で。
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菌糸の世界がひきたちます。

ぶら下げた自分から見る世界はこんなふう
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持ち歩き先でも、袋を座布団がわりにして、鎮座させたり
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お泊まりのお宿の枕元だとか、仕事中は机にとか。

カバンにいれて運ぶときにはこの状態で
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スライドのビーズでロックするとさらに安心

だいじな宝物を携える楽しみを味わってください。
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連れ歩き袋の材料は
本体・・羊毛、本革
(クッション性を増してかつ丈夫にするため普通の毛糸よりヨリを強くかけています。)

紐・・鹿革、ガラスビーズ(もちろん自家製)
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この【菌糸の森のコウイカさん】は10月21日(土)のグラス2hオークションに出品します。
このオークションは終了しています
グラス2hオークション・・・https://2h.wcs.jp

わくわく、どきどきを楽しんでもらえますように!
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2023/11/19 15:19 Update

2014年制作の【桜の花まで飛べました】

今月グラス2Hオークションに登場の【桜の花まで飛べました】のご紹介です。
出品はコレクターさんによるもの。
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2014年当時、私の手元を離れる前の写真です。
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当時の記事にはこう書いてあります。
「もう一匹、「桜の花まで飛べました」のステガちゃん。
こちらの子の方が、体色はより青っぽく、くるくるの尻尾は緑。
元気なフレンチブルの子犬のごとく、堅太り?(笑)かわいいです。」
(この時弘法さんに登場していたのは2匹でした)
http://www.iso.cx/kero/068

親バカですが、今見てもやっぱりかわいいですね。
次のオーナーさんも、ステガちゃん見るたびハッピーになってくださると最高です。

このステガちゃんに付属するお仕立ては、細手の江戸打ち絹組紐を編んだもの、ステガちゃんだけでなく、他のものをとりつけることもできます。
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今月のグラス2Hオークションは10月21日(土)
珍しい土曜日の開催です。
このオークションは終了しています
みなさまどうぞお見逃しないよう、お楽しみくださいませ

2023/11/19 15:20 Update

2016年制作の【陸に上がって】

今月グラス2Hオークションに登場の【陸にあがって】のご紹介です。
出品はコレクターさんによるもの。
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こちらは2016年の制作。
私にとっては懐かしいかわいい子です。
特に少し変わった色に誕生した子なので、よく覚えています。
当時の記事が「けろけろ。」の中にも残っています。
http://www.iso.cx/kero/0134
写真は2016年当時、弘法さんに出発する前に撮ったものです。
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この子は歴代のステガちゃんの中でもっとも白っぽい印象の子。
そのステガちゃんの左下には赤い実があって、全体のポイントになっています。

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お尻のあたりの水色や緑は、重なったガラスの3層下から透けて見えている色です。
本当の表面は淡い黄色とサイダー瓶の色を重ねた色。

このステガちゃんに付属するお仕立ては、細手の江戸打ち絹組紐を編んだもの。
付属のビーズも礒野の自家製です。
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今月のグラス2Hオークションは10月21日(土)
珍しい土曜日の開催です。
みなさまどうぞお見逃しないよう、お楽しみくださいませ

このオークションは終了しています
2023/11/19 15:18 Update

いそのん劇場【三葉虫化石と「大地の記憶」】

今月8日にやまのパンダ屋で開催された毎月一日だけの礒野お手製の展覧会「いそのん劇場」の様子をご紹介します。
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【三葉虫化石と「大地の記憶」】

みなさんは化石というものに疑問をもったことはありませんか?

博物館などに行くと、海岸に落ちている古くてモロモロになった貝殻とそっくりなものが化石と書かれて展示されています。

中世代の恐竜の歯とか新生代の哺乳類の骨も化石として展示されていますが、これはお亡くなりになった動物の牙や骨に見えます。

一方で水晶の結晶が詰まったアンモナイトの殻や、オパール化したアンモナイトがあります。
金属になっているものもあります。
これらはなかなか美しい。
宝石のようにちょっと欲しくなります。

押し花になったみたいなウミユリや始祖鳥の化石。
これは石膏型で何かを型取りしてつくったレリーフみたいです。

素材も違う、形状も違う、いろいろある化石というものの本質はいったいなんだろう?

興味はあるものの、化石と遺骸の境界線に疑問をもちつつ、美しいものではないと思っていた時に出会ったのが三葉虫の化石。

立体的で、全体が見てとれて、細かいところまで残っていて、なんて美しい。
そのリアルさが恐竜の時代よりずっと昔に繁栄した生き物の存在を、より現実的に感じさせてくれる。

それは今につながる感動の体験でした。

そのうえ、ダンゴムシのようにくるっとまるくなっていたり、芋虫のように身体をくの字に曲げていたりするものだから。
虫好きの身としては美しくてキュートで謎がいっぱいで、玉好きの身としてはどんな彫刻家のつくる玉より精緻で美しくて。

三葉虫化石をテーマにした作品を創ったのは、そんな感動をいつも自分自身の手元に欲しい、さらに化石と違う、この世に無いものが欲しいという気持ちから。
そうして出来上がったのが【大地の記憶】

本日のいそのん劇場では、私が宝物にしている【大地の記憶】をご覧いただきます。
欲張りな礒野が作品に加えたのは、ガラスならではの透明部分とその中にあるもの。
光をとおした時の楽しみ。
そして手の中で転がすときに感じる全体の重さやブツブツやでこぼこやザラザラした手触りの心地よさ。

会場では作品のほかにも、私の大好きな三葉虫化石たちを展示しています。
そこに添えた文章はいわば私の頭の中。
創り手の頭を覗くつもりで、添えた文章も楽しんでくださいませ

2023年10月 礒野昭子
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『大好きな三葉虫化石たち』
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これは「遺骸」ではありません

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これは大昔に生きていた生き物の姿かたちをうつしとった石

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これは大地が自分自身に記録した「太古の記憶」
三葉虫と名付けられたいきもの。

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どんな天才彫刻家の仕事より精密で独創的で美しいと思う。

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この目の小さなレンズの集合の美しいこと!

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こんにちは 出会えたね

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こんにちは 嬉しいね

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これがみつかるのはカンブリア紀やオルドビス紀と名づけられた大昔の地層が、長い時間をかけて、地中に沈み、傾き、また隆起して、たまたま地上にでたところ

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ほんとは、私たちの足元深くにも、たくさんの記録がのこっているかもしれない

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おどろくほどたくさんの種類がいた可能性がある。

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おどろくほど多様な生き方をしていた可能性がある。

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『作品【大地の記憶】』
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頭の兜の部分と尾板が丸くなるときにぴったりとあわさる変わり種、
イソテルスという三葉虫をイメージしたもの。
安定した塊状なのが気持ちいい。

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初期に数点創った透明タイプのひとつ。

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透明から石らしい不透明になったころの作品。
こぶりながら内部に透明部分があっていろいろなモチーフが入っている。
形と肌がうつくしいのが自慢

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【大地の記憶】を手がける以前に三葉虫を創ったもの。
これは石でなく、生きている想像上のイメージ
三葉虫の乗っている玉は浅い砂地の海

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頭部の兜部分に尾板を巻き込んだようなファコプス状の子。
カタチは大きくて、ブツブツでザラザラ。
岩穴にみたてた透明部分に蜂の巣がいくつも巣くっている。
光の角度で、空間が蜜色に見えたりする。
私の宝物中のもっとも宝物のひとつ。

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会場風景
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オマケ
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アンモナイトにもイカのような、タコのような姿形が殻と一緒に立体で残っていたら、どんなに素敵だろう?と思うのです
2023/10/09 21:49 Update
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