いそのんは和歌山のある山の中に棲んでいます。
この場所は、夜になるとまっくらになるたくさんの山々の連なる大地のはしっこ、人の住むところとの境界線に位置するところです。
かつてはしいたけ山と呼ばれたこともあったこの山では、今も季節になると倒木から椎茸が生えてくるのをみつけることができます。
そんな適度に湿気と、枯れ木と、落ち葉がつもってふかふかになった山の中を、でんでんむしやキノコや粘菌や、獣の足跡や匂いや糞や、はっぱにあいた虫たちの食痕や脱皮のあとの中を、お目当てのあるものを目をみひらいて、いそのんは探すのです。
何を探しているのかって?
あれですあれ。
虫の姿をしていてすでに虫ではない。
むくろのようで、腐ることもない。
その身体から、植物のように棍棒状のキノコを生やした、ふしぎな存在「虫草」
奇妙で、怖くて、不思議で、
そんな「虫草」を探しているのです。
そのいそのんの胸元には、赤い子実体の「虫草ぶくろ」にはいった【虫草くん】がぶらさがっています。
これは以前みつけて大地から掘り出したウゴウゴタケの【虫草くん】で、いそのんの宝物なのです。
いそのんは何日も山をさがし、とうとう、土の中から少しだけ、にょいっと頭をのぞかせている子実体をシイの木の根元の落ち葉の中でみつけました。
この子実体は、またもやウゴウゴタケのものにちがいありません。
なんともワクワク、そしてドキドキ。
ウゴウゴがどんな姿でウゴウゴタケになっているのか?
今度のウゴウゴはどんなふうでしょう?
虫草がひとつあるところには、ほかにもあることがよくあります。
まわりをさがしてみると、もう2つ。
虫草は命と命の関係と不思議を感じる宝物。
慎重にゆっくり、ドキドキと掘りあげていきます。
3匹の【虫草くん】
【青い子実体の虫草くん】
ひとつめのウゴウゴはこんな体勢でウゴウゴタケに変身した子
全体像
左から、裏部分、粘菌みたいなもの、ウゴウゴから生えた子実体
左:袋から頭を出したところ 右:頭部拡大
体重42g:長さ43mm:幅24mm:厚み28mm(ガラス部分のみ)
【緑の子実体の虫草くん】
ふたつめのウゴウゴはこんな体勢でウゴウゴタケに変身した子
全体像
左から、裏部分、粘菌みたいなもの、ウゴウゴから生えた子実体
左:袋から頭を出したところ 右:頭部拡大
体重31g:長さ32mm:幅23mm:厚み26mm(ガラス部分のみ)
【赤い子実体の虫草くん】
みっつめのウゴウゴはこんな体勢でウゴウゴタケに変身した子
全体像
左から、裏部分、粘菌みたいなもの、ウゴウゴから生えた子実体
左:袋から頭を出したところ 右:頭部拡大
体重35g:長さ31mm:幅27mm:厚み27mm(ガラス部分のみ)
【虫草くん】はスタジオiにて抽選販売します。
受け付けは4月22日から4月25日19時まで。
虫草袋(虫草袋:羊毛 綿花 銅線 本革)とセットです。
ぶら下げ用の革ひもが付属します。
スタヂオi・・・・・http://iso.wcs.jp/
【虫草くん】抽選販売のお申し込み方法・・・ http://iso.wcs.jp/03238
この抽選販売は終了しました