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【ヤムヤム果実】のおはなし(14/14)
2021年12月22日(水)


【ヤムヤム果実】のせいくらべ

ここに、12の色の12の形の【ヤムヤム果実】があります。
どれも熟れ熟れの果実です。
12の実はプチトマトみたいに少しづつ大きさが違います
もらった実には、みんな赤い目の蟲がついています。
蟲のお腹は青や緑に光っているのが、そばで見るとわかります。
これはいそのんからお届けするクリスマスまでのおはなし

奇妙な人が手にのせてくれた実はキラキラでピカピカでジューシーで美味しそうに見えます。
だけど、いそのんは口に入れようとして気がつきました。
この実はカチカチで石のようです。
それもそうです、ヤムヤムの実は地中の石から生まれた石の果実なのです。
食べたいけど食べられない
ごちそうしてくれようとするが私には食べられない
でも思ったんです。
食べられなくても、この実が欲しい。
いそのんは奇妙な人、地の精霊たちにお願いしてみました。
もって帰りたいのだけど、少しわけてもらえませんか?
奇妙な人たちは、顔をみあわせて、それからこちらをむきました。
私たちの大事な食べ物なので、持って帰る分まではさしあげられない。
だけど、蟲がついたぶんならどうぞポケットに入れてください。
そうして、もって帰ってきたのがこの12個の【ヤムヤムの果実】
すべてをCo展の町長さんにおあずけしました。
そしてこのクリスマスにはのべ12人の方におわけしてもらうことになりました。

【ヤムヤム果実】はCo展で一粒28,000円
お申込み受付:12月24日(金)午前0時~終日
お申し込み方法はメールにて、詳しくはCo展をごらんください。
本日お申し込み方法の詳細が発表されます。
(終了しました)
2022/04/19 9:45 Update
【ヤムヤム果実】のおはなし(13/14)
2021年12月21日(火)

【ヤムヤム果実】水色の実のヘタ

【ヤムヤム果実】青緑色の実のヘタと蜜

【ヤムヤム果実】ぶどう色の実の蜜

ここに、12の色の12の形の【ヤムヤム果実】があります。
どれも熟れ熟れの果実です。
ヘタは緑の石の繊維の塊
熟れ熟れの実は蜜が垂れつつあります
これはいそのんからお届けするクリスマスまでのおはなし

言葉はわからなくてもいそのんには、彼らが何をいわんとしているかなんとなくわかります。
それがどうしてなのか?
いそのんには、思いあたることがあります。
いそのんの生業はガラス職人です。
作品をつくるときガラスを火であぶりながら、その目の前のガラスが今どう動きたいのか、ガラスの声を聞くことに慣れています。
そしてガラスは石からできているのです。
いそのんはこの奇妙な人たちは石か?大地か?いずれにせよ地面の精霊みたいな存在なのだと気がつきました。
精霊たちは、いそのんの伸ばした手に石から摘んだばかりの実をのせてくれました。
そして自分たちも美味しそうにその実をパクパク食べています。

2022/04/19 9:46 Update
【ヤムヤム果実】のおはなし(12/14)
2021年12月20日(月)

【ヤムヤム果実】ぶどう色の実

ここに、12の色の12の形の【ヤムヤム果実】があります。
どれも熟れ熟れの果実です。

これはいそのんからお届けするクリスマスまでのおはなし

奇妙な人は、おおきな石筍の影の小さな裂け目に入り込むと、いそのんがついて来るのをたしかめて、ひょこひょこと両手両足をつかって進んでいきます。
いそのんもあっちのでっぱりをもち、こっちの岩だなに足を乗せ、奇妙な人の動きをまねて、ひょこひょこついていきました。
奇妙な人は先へ先へと進みながら、その長い指先で壁からときどき何かをつまんで、袋のようなものに入れています。
いったい何をとっているのだろう?と思いながらもついていくと、いきなり目の前がぱあっと広くなり、そこではたくさんの奇妙な人たちが、何か作業の真っ最中だったのです。
そしていそのんは気づきました。
果物が岩からなっている
岩の間からニョキニョキと生えた美しい結晶の間から、上から垂れた鍾乳石の間から色とりどりの果物が生えている。
大きさはまちまちだけどもプチトマトかクルミぐらい?もうちょっと小さいのも大きいのもある?
奇妙な人たちはそれを長い指で摘み取り、袋に入れていたのです。
そしてここまで案内してくれた奇妙な人と、ぱらぱらと集まってきた他の奇妙な人たちは、その美しい実を食べてみせ、いそのんにもどうぞと差し出してくれたのです。


小さなLEDライトで後ろから照らしたところ
2022/04/19 9:47 Update
【ヤムヤム果実】のおはなし(11/14)
2021年12月19日(日)

【ヤムヤム果実】みどり色の実

ここに、12の色の12の形の【ヤムヤム果実】があります。
どれも熟れ熟れの果実です。

これはいそのんからお届けするクリスマスまでのおはなし

目が暗闇に慣れるにつれ、奇妙な人の姿はすこしづつはっきりと見え始め、そしてそのぼんやりとした光の出所が熱のでどころと同じなことがだんだんわかってきました。
奇妙な人は私の方をじっとみつめています。
逃げるべきか?襲うべきか?それとも受け入れるべきか迷っている。
そんな感じに見てとれます。
こんな時はあせってはだめ、その場に腰をおろし、その生き物との間の空気が和らぐのを待ちます。
安心したらきっと去っていくのだろうな、とにっこりすると、
おどろいたことに相手もにっこり。
その時とつぜん、相手のわくわくした好奇心がいそのんの心の中に流れ込んできました。
そしていそのんにはわかったのです。
「ついておいでよ」って言ってる?


小さなLEDライトで後ろから照らしたところ
2022/04/19 9:47 Update