いそのん劇場【百年サナギとウミノモトを比べる】

今月9月8日に礒やしきのはなれで開催された毎月一日だけの礒野お手製の展覧会「いそのん劇場」の様子をご紹介します。
sen506.jpg
ke24_09_10b.jpg
ごあいさつ

【百年サナギとウミノモトを比べる】

今回のいそのん劇場は【百年サナギ】と【ウミノモト】
この2つの作品を比べて味わっていただきます。
ふたつを比べることで、それぞれの作品をより深く知って楽しんでいただけるのではと思います。

この2つは片方が海のもの、もう一方は山のもの、という大きな違いがあります。
そして、どちらも「そこにある命を愛しいと思う悦び」がテーマです。

【百年サナギ】は落ち葉の中で大型のサナギを見つけた時の悦びです。
手にずっしりと感じるその命の重みが私をワクワクドキドキさせます。

【ウミノモト】は海の中でたくさんの命に囲まれて、その一部になった時の悦びです。
おだやかな悦びで、胸がいっぱいになります。

これから階段をあがって会場に入ったら、それぞれの作品を手にとって、礒野が感じた世界を想像してみてください。
うまく想像できたら、それぞれに違う種類の脳内ホルモンが、脳内をだばだば流れるのを感じるのではないかと思います。

虫や海にご縁のない人のために解説するならば、
【百年サナギ】は宝物を見つけた時の悦び
【ウミノモト】はお風呂にゆっくりと身体を沈めた時の気持ちよさ

私にとって、作品の役割とは悦びの再現と悦びの共有でもあります。
山や海にご縁がない方も、この機会に想像の世界の森や空想の海に入って、心地よい2種類の悦びを共有してくださいませ。

2024年9月 礒野昭子
sen506.jpg
会場風景
ke24_09_10c.jpg
ke24_09_09a.jpg
ke24_09_10a.jpg
会場ではこの子を寝かしつけているベッドから取り出してもらいます。
手にとった時に感じて欲しいと作品に込めたのは、宝物を見つけた時のワクワクドキドキ。

ke24_09_10e.jpg
【ナギ】はサナギの奇妙で魅力的な姿に注目してデフォルメした作品。
火で造形し、冷めてからサンドブラストで削ったもの。
木のスタンドから、引き抜いて手にとることができます。

木の幹の穴から半分はみ出したサナギをみつけることがあります。
正体はおそらくカミキリムシのサナギで、すでに羽化してからっぽなもの。
いつか本体があるうちに出会いたい。
【ナギ】はサナギ命の本体が詰まってるという作品。
手に感じる重みがその実感のもと。

ke24_09_10f.jpg
【ナギ】光を後ろにもっていってやると、左は朽葉色、右の子は濃い紫色になります。
木の穴から抜き出してやると、右の子のお尻がちょっぴり緑色
sen506.jpg
ke24_09_09b.jpg
ke24_09_10d.jpg
私にとって海の中は安らぎの場所。
人によって、その感覚を感じる場所や状況は違うもの。
ウミノモトを見ながら、
風の中を疾走する時にあたりと自分が一体になってると感じる方にはそのことを思い出してもらったり、
星空をみあげた時に自分が地球の一部になってると感じる方にはそのことを思い出してもらったり。
そんなときの【ウミノモト】は記憶を呼び戻すためのアイコン。

ke24_09_04b 2.jpg
(画像をタップまたはクリックしてください)
【ウミノモト(蛸のような、)】の気まぐれで制作した小さい子
さらに連れ歩きやすいのが魅力です。
今月のグラス2Hに出品します。

そしてもう1点の展示は
【ウミノモト】のあばれ玉
ke24_08_14f.jpg
今月の釜出しとして、抽選販売の結果、旅立っていきました。

sen506.jpg
次回いそのん劇場は10月13日
釜出しはありません。
2024/09/10 10:40 Update
 « Newer   Home   Older »