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いそのん劇場【鯨頭石のあらわすもの】

今月13日にやまのパンダ屋で開催された毎月一日だけの礒野お手製の展覧会「いそのん劇場」の様子をご紹介します。
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ごあいさつ

本日のいそのん劇場はほの暗い海の底
揺れる水と光のある空間があります。
その中で鎮座している【鯨頭石】に出逢います。

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【鯨頭石】は石です
石は大地の一部、大地は地球の一部
それはたくさんの命のよりどころです、

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【鯨頭石】は深い深い海の底の熱水噴出口のある場所です。
そこは暖かくてミネラルたっぷり、ほかの場所にはいない独特な生き物達の棲むところです。

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【鯨頭石】は大きな大きな鯨
大きすぎて頭しか見わたせない。

大きな鯨の命が終わる時、大きな身体は海をただよい、ゆっくりゆっくり時間をかけて
海底に沈んでいくのだそうです。
そして、その骨の脂のひとしずくがなくなるまで、
その骸(むくろ)はたくさんの生き物のご飯で住処になるんだそうです。
それはまるで私たちをのせて宇宙にうかぶ地球のようです。

【鯨頭石】は、鯨であること、石であること、深海の熱水噴出口であること
この三つの要素をもつ作品です。
この三つの要素のそれぞれについて考えをめぐらせるとき、私の思いはその先でお互いに関係し、
さらにそこから想像がとめどなくひろがっていくことになるのです。

本日のいそのん劇場では、
気持ちよくほの暗い海の底を、ゆっくりゆっくりと漂う気持ちになりながら、
礒野のとめどない想像の世界におつきあいください。
この時間がみなさまの豊かな気持ちの糧になりますように。

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2022年11月 礒野昭子
2022/11/14 19:57 Update

いそのん劇場【ご近所さま(身の回りの蜂たちのこと)】

今月9日にやまのパンダ屋で開催された毎月一日だけの礒野お手製の展覧会「いそのん劇場」の様子をご紹介します。
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ごあいさつ

ここパンダ屋では、日常からたくさんの蜂が暮らしているのを見ることができます。
蜜や花粉を集めに来てるだけの子もいますし、子育ての為の巣穴を掘ったり、またその巣穴をうばったり
しに来ている種もいます。
軒下はいわゆるアシナガバチやコスズメなどのスズメバチ類の巣作りに使われますし、
すだれの葦も、小さなイモムシを運ぶ、コバチの巣になります。
建物の木でできた部分はどこもここも、クマバチが穴を掘っていて、既にあいた穴はエントツコバチや
アシブトコバチ、セイボウ、ジガバチ、ほかにも名前もしらない蜂達たちがたくさん子育ての場として
利用しています。
さらに、タンスのすきまや本のすきま、洋服や毛布のすきまでも、しばらくほっておくと
すきまというすきまでドロバチの仲間が一生懸命左官仕事をしています。
つまり、私のくらしにとって蜂たちはすごくご近所さまで、常時何10匹もの蜂がおうちの中を
出入りしています。

現代の生活では、こういう光景は珍しくなりつつあると思います。
おうちの建材やつくりが蜂むきではなくなっていたり、わけもなくこわがって駆除してしまったり。
彼らに野菜の花粉付けをしてもらい、ブロッコリの葉っぱを食べてしまう青虫の間引きをしてもらう、
そういう暮らしをしながら、彼らが居ない生活はなんと寂しいだろうと思うのです。
そして寂しいだけですまない何か大きな問題もゆっくりとすすんでいるかもしれないと思うのです。

今日、ここでは、【ご近所さま(オオスズメバチ)】を中心に
いくつかの蜂の巣を展示しています。
展示したのは、蜂にとってもう不要になった巣ですが、パンダ屋では、まだまだたくさんの
生きた蜂の生活を見ることができます。

人の暮らしと身近なはずなのに、意外と知らないことの多い蜂たち、私のご近所さまとして、
また同居人としてこれからもいちもくおきあって、みんなで親しめるといいなあと願っています。

2022年10月  礒野昭子
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コガタスズメバチの本番の巣
左は途中であきらめたもの、右は子育てが終わって11月ごろ空き家になったもの
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コガタスズメバチの初めの巣
女王蜂が最初にひとりで作って最初の何匹かを育てるための巣
とても壊れやすい
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アシナガバチの巣 役目を終えて空き家になったもの
今は、ドロバチの一種が子育てに再利用しているところ
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ドロバチがつくったもの。
おそらく2種類。
どちらも子供のご飯になる蜘蛛などを詰め込んで、卵を生んでいる
2022/11/14 19:49 Update

いそのん劇場【流流(りゅうりゅう)のお誘い】

今月11日にやまのパンダ屋で開催された毎月一日だけの礒野お手製の展覧会「いそのん劇場」の様子をご紹介します。
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ごあいさつ

「人間社会の忙しい日常の中で、
出勤のため駅に向かうとき・・・
スーパーに今夜の食材を買い出しにいくとき・・・
郵便物をポストに投函しにいくとき・・・
道わきに水路や田んぼがあるのを横目に気づきながら、そのままつい先をいそいでしまいます。
足を止めてその水の中をのぞき込むことは簡単なようで、なかなかむずかしい。

でも、ちょっと時間をさけるときなら、
足をとめて、かがみこんで、水の中をのぞき込んでみたりもするでしょう

身をのりだして、かがみこんで、水面に自分の影がうつるまでのぞきこんでみます。
そしたら中の世界の小さないきものたちの暮らしがぱあっとみえてくる。
それはちょっと立ち止まったことでかなう魔法みたいな瞬間です。

【流流】に出逢った時にはぜひ目をあわせてみてください。
彼はきっとあなたを無言で誘いかけてきます。
「ワタシの中をのぞいてごらん?」

【流流】の中はぷくぷくぶつぶつと水の流れる世界
小さな生き物たちが、流れにたなびく植物につかまって、
水底にはそれを狙う謎の生き物もいて。
いざなうのは水路などをのぞき込んだときのあの魔法の瞬間

さて今日のいそのん劇場ではいそのん所蔵の【流流】がみなさまをお待ちしています。
流流の中の流れは、そんなに深くありません。十分足のつく深さです。
どうぞ恐れず、その誘いにこたえて、ちいさな流れの世界にぜひ入り込んでくださいませ。
もしかしたら、ぷつぷつぶくぶくいう音も聴こえるかもしれません。

2022年9月 礒野昭子」
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会場風景
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2022/09/12 19:10 Update

いそのん劇場【化硝研究所 ギャプス紀化石UF005の謎を解く】

今月14日にやまのパンダ屋で開催された毎月一日だけの礒野お手製の展覧会「いそのん劇場」の様子をご紹介します。
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(会場風景)

ごあいさつ

「本日のいそのん劇場では「化硝研究所」の手がける謎の化石の復元作品をみていただきます。
今回の復元対象はギャプス紀の地層から出た謎の化石 UF005

化石資料から、生物復元を試みるのは

たくさんのファンをもつ生物系ガラス作家であり生き物探求者である「増永元博士」
きゅんきゅんの中にうふっと「おもろい」を表現することをもとめてやまない「谷口ちぇこら博士」
そして、このいそのん劇場のヌシであるわたくし「礒野博士」の3博士です。

いつもながら、3人3様、違った解釈で復元されたガラス作品は、ますます力の入った楽しいもの。

この復元作業、数を重ねていくごとに、誰も知らないギャプス紀の世界が見えてくる?
それともますます、謎がふかまる?

どうぞ今回も、この力のこもったミッションの成果をしっかりごらんになってください。
2022年8月 礒野昭子」
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(会場風景)
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展示内容のまとめ
「3博士の考察と復元」
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ギャプス紀未確認化石No.005
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<谷口博士の場合>
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<増永博士の場合>
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<礒野博士の場合>
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(展示物からの画像のため一部文字が読みにくいところがあります。ごめんなさい)
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3博士のレポート
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この3つの画像はタップすると鮮明になります。
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これらの作品は、今月22日のグラス2hで販売されます。
我こそはギャプス紀資料の愛蔵者、保管者と方々、うんちくなしで心惹かれる方、
どうぞよろしくお願いします。

2022/08/20 14:03 Update

いそのん劇場【進化のおはなし】

6月12日にやまのパンダ屋で開催された「いそのん劇場」の
ご挨拶文と会場写真をご紹介します
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今回のいそのん劇場ではみなさまから愛情を込めてステガちゃんと呼ばれている作品群
【進化のおはなし】シリーズをあらためてご紹介します。

このシリーズのコアとなる作品はふたつ。
黄色いステガちゃんとヘビイチゴが一体になった【陸に上がって】
そして
水色のステガちゃんと桜の花が一体になった【桜の花まで飛べました】
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この連作では、ステガちゃん(デボン紀の生き物)と現世の植物がくみあわされており、
このふたつの要素で進化という現象をあらわしています。

そして、このコアになるふたつの作品から、ステガちゃんを中心とした派生作品がいくつも生まれています。

今回は、このシリーズのメインとなるこの2作品を中心に、
ステガちゃんが作品として固まる寸前のプロトタイプの懐かしい子や、
これまで人前に出してこなかった子、
過去にオークションにだけ登場したレア作品などを展示しています。
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ここに来られたみなさまの中には、じぶんちのステガちゃんが存在するひとも少なからずおられるはず、
そういう方はじぶんちのステガちゃんの一族と思って、この子たちに会ってやってください。

そうでないひとやはじめましての方達は、このステガちゃんの一族から、はじめましてのご挨拶をどうぞ!
そしてこの子たちを、撫でたり握ったり、この出逢いをじっくり楽しんでくださいませ。
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余談ですが、「なぜ海から出ちゃったんだろう?どうして海じゃだめだったんだろう?
(陸にあがってきたステガちゃんとは逆に)クジラがしたようにいつか海に戻りたい」と
私自身心の底で思っていることが、この作品の誕生のきっかけのひとつだったかもしれません
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2022年6月 礒野昭子
2022/06/13 22:43 Update
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