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パパラチア色の【ごろりん】

パパラチアはスリランカの言葉で「蓮の花」とか「蓮の花のつぼみ」という意味なんだそうです。
ピンクがかったオレンジ色のことをそう呼びます。

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このガラスの塊は、外形が奇妙ないきもの。(何に見えるかな??)
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そしてその中を覗き込むと、植物の根がからまりあい、水滴のような気泡があちらこちらで光り、のびのびと咲く花や芽吹いた双葉、そこに「モゾゾ」と名付けた虫もこっそりいたりして、「見飽きる事のないように」と、つくったみずみずしい空間があります。
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そして、加えて入っているのが、「歯車」
白い歯車
灰色の地味な歯車
植物の茎を輪切りにしたような緑の歯車。

私にとって、【歯車】というモチーフは物事のつながりとか上手く機能する仕組みとかを彷彿させるイメージなのです。

「ハッ」と、ことあるごとに感動させられるのが自然の仕組みのみごとさ。

その感動を、ぎゅっぎゅっと濃縮して、それをちっちゃい生き物にして、傍らに置きたい。

そして、その子をながめていると、またそこから心の中に際限なくおはなしが生まれてくる、そんな子を生み出したい。

そんな思いでできた作品です。



では、【ごろりん】のサービスショット!
かわいい足の裏  どーん!
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2022/05/23 21:05 Update

作業の一部を動画で公開

ワークショップとかデモンストレーションとか、その手の人前での制作はやらないワタクシですが、2012年のボダイジュ・フェスでとんぼ玉を紹介するために録画した作業動画をグラスタウンさんで公開しております。
当初公開されたものはすっごくかいつまんで、2分くらいだったと思うのですが、今回はかなりロングバージョンの編集です。

動画を紹介しているページ・・・http://town.wcs.jp/info/06241

つくっているのはこんな玉です。
「その扉のむこうには」の初期のもの。

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今まで、つくるのを見せて〜と言われても、「作業中は3本めの手が生えて、その姿、とても人には見せられないから。。」とか言ってきましたが、当然嘘です。

それから、コレを見て参考にしようと思っている方々へ注意!!
本来私の作業机はこんなに片付いていません。
ガラスのカケラが飛び散り、試作のパーツが散乱し、メモやら写真やらがあちこちにあります。
それが、いつもの真実の姿

それから、背後にある黄色の窯は、私のあこがれのグッズ。
いまだ、大切に使われずにおります。

くだんの「その扉の向こうには」の最終形態はこんなふう。
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来月スタートする弥生文化博物館での「とんぼ玉100人展」で皆様に見ていただこうと登場の予定です。
2022/01/21 20:53 Update

「菌糸の森のヤリイカさん」

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ご存知のように、私はとても生き物のことが好きです。
で、大人になって特に小さな生き物の事をいろいろ知るうちにこんな事に気づきました。

ほとんどすべての生き物は、他のより小さい生き物の為の
・・・地球だったり、
・・・お家だったり、
・・・乗り物だったりしていて、
その生き物単体でいきているのではないようだと思われるのです。

わかりやすいのは珊瑚や地衣類みたいな、共生関係にあるものですが、
そうでなくても
たいがいのいきものが、消化関係でバクテリアなどのより小さい生き物のお世話になっていることが多いように思います。


そして・・・ということは・・・自分もまた他の小さい生き物(バクテリアなど)の為の地球だったりします。


それらの生き物は私達にとって必要ないきものでもありますが、
彼らにとって私達の存在はもっともっと大事な存在、
「世界」 であったりします。

そして、それゆえ、

「自分の身体は自分だけのものじゃない、沢山の命を預かっているんだ」

と意識すると、私はとてもほっこりと、そしてとても誇らしい良い気持ちになるのです。


そんな良い気持ちを、目に見えるカタチにして、他の人達とも共有したい。

そんなふうに思ったことが、この「菌糸の森の・・・」のシリーズを創る動機になりました。

そして、私自身は今もなおこの多層構造な作品を見るたび、
自分は自分の中に棲んでいるバクテリアたちの人生を守る「世界」だ!
ということを思い出して、
ほっこり誇らしい良い気持ちになるのです。

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ヤリイカさんの世界の中に棲んでいるのは
蟲(ワームっぽいもの)
それに寄生するキノコ(虫草)
粘菌(変形菌)たち。
2022/05/23 21:15 Update

3月のトップページ

3月のトップページの写真は「タネ-力を溜める-」という作品の初期のもの。

頑張ってもすぐに結果が出なかったり、健康の問題で休まなくてはいけなかったり、いろんな理由で前に向かって進めない状況ってどうしてもあるように思います。

でもね、そういう時も見た目に前進がなくても、一生懸命の気持ちはすこしづつ自分の中に力を溜めてくれるんじゃないかなあと思ったんです。

「だから焦らないでも大丈夫だよ」
「その時を待つんだよ」

そんなふうに持つ人に話しかけてくれるような、安心させてくれるような子になってほしいと考えに考えて生み出した子が、このタネ。

さて、そのタネちゃんの裏側はこんなです。
苔の上でコロリン、かわいいでしょう?
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余談ですが、この撮影の時、コロンと切り株の穴にステガちゃんが落ちるという事件発生!
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急遽、菜箸やら長いピンセットやら針金にニッパー、懐中電灯をあわてて取りにもどってレスキュー開始。

懐中電灯と針金だけで、無事助け出すことができました。

助け出したステガちゃんを、手のひらに包み込んでやるとしっとりひんやり、まるで、眠りから目覚めたてのヤモリちゃんのようでした。
2022/01/21 21:01 Update

創作のカケラ【モリアオガエル】のこと

ただいま、スタヂオiで進行中のおはなし「ココニはどこに?」の中にたびたび登場する創作のカケラ。

今回は「モリアオガエル」の卵塊なのですが、皆さんおわかりになったでしょうか?
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水辺の樹の上にアワアワをつくって、その中に卵を産みつける。
子供はその中で孵って、オタマジャクシになってから水の中へと上空からダイビング。
この不思議な産卵はいろいろなところで紹介されていますから、ご存知の方も多いでしょう。

実際に産みつけられたアワアワはというと、綿菓子のフワフワでもなく、シャンプーのアワアワでもない。
もうすこし、もちーっとした感じがしました。

では、この創作のカケラを拡大してみます。
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真っ白に見えた部分、実はアワアワです。

も少し拡大
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これは近所の田んぼでわけてもらった藁を焼いてできた藁灰を、溶けたガラスに練り込んで発泡させてつくったものです。
その上に透明のガラスをさらにかぶせたので表面はつるっとしています。
かぶせない方がもっとリアルだったんですけどね。(表面のアワアワがはちけるのをふせぐ為の処理でした)
でも焼け残った藁灰のカケラの小さなつぶつぶが、樹のくずとかに見えてリアル。

生まれたオタマさんたちは、飛び出す日までほとんどがアワアワの中に居るのですけど、飛び降りる寸前でしょうか?こんなふうに外にへばりついたりするのです。

さて、この「創作のカケラ」例にもれず、どなたかに抽選でプレゼントすることになります。

楽しみにしていてください。
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手作りのマッチ箱入り!

<ースタヂオiはコチラ
2022/01/22 0:12 Update
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